
日蓮宗の永代供養はどのようなもの?歴史や総本山「身延山久遠寺」についても紹介

「日蓮宗ってどんな宗教なの?」
「日蓮宗の永代供養と他の宗派の永代供養には違いがある?」
「日蓮宗の葬儀ってどんなものなの?」
このように、日蓮宗や日蓮宗の永代供養について詳しく知りたいと考えている人もいるのではないでしょうか。
本記事では、日蓮宗の概要や日蓮宗の歴史、日蓮宗の永代供養の内容などを紹介していきます。本記事を読むことで、日蓮宗の永代供養がどのようなものなのか把握できるようになるでしょう。
また、日蓮宗の葬儀や日蓮宗の総本山である身延山久遠寺についても紹介するため、日蓮宗について理解を深めることができます。
日蓮宗の永代供養について知りたい人や日蓮宗の永代供養についてご興味がある人は、ぜひ本記事をチェックしてみてください。
日蓮宗はどんな宗派?
日蓮宗は、日蓮大聖人が開いた宗派です。鎌倉時代に誕生した宗派で、有名な「南無妙法蓮華経」という言葉は日蓮宗のお題目です。
日蓮宗はお題目である「南無妙法蓮華経」と唱えることで、誰でも成仏できる「即身成仏」の教えを大切にしています。ここでは、日蓮宗の教えや歴史について解説していくため、参考にしてみてください。
日蓮宗の教え
日蓮宗の教えは、「差別なく万人を平等に成仏できるという仏教思想の原点に戻るべきである」というものです。
日蓮宗ではお釈迦様が説かれた「妙法蓮華経(法華経)」を大切にしており、そのお題目である「南無妙法蓮華経」の7文字を唱えることで、誰もが救われ即身成仏できると考えられています。
日蓮宗の歴史
平安時代中期~鎌倉時代初期の日本ではさまざまな災害や戦乱が起こり、人々は飢えや疫病に苦しみました。このような中で、仏教の教えによって人々を救うために生まれた宗派の一つが日蓮宗です。
比叡山の延暦寺や高野山の金剛峰寺などで修業を行ってきた日蓮は、妙法蓮華経こそが釈迦の唯一の教えであると考えます。
また、このように天変地異が頻発する原因は世の中に邪法が広まっているためであると説きますが、その内容に危惧を覚えた幕府によって日蓮は流罪にされてしまいます。
しかし、さまざまな迫害を乗り越えた日蓮は、法華経の教えを拠りどころとする日蓮宗を立教することになりました。
日蓮宗の永代供養はどのようなもの?
日蓮宗の教えの中には、他の仏教の宗派と異なる点もあります。しかし、永代供養には日蓮宗と他の宗派とで特別な違いはありません。
永代供養とは、お墓を管理するお寺や霊園にお墓の管理や供養を永代に渡って行ってもらうことです。日蓮宗の永代供養では、お経こそ他の宗派との間に違いはありますが、他の宗派と同様に命日やお彼岸などに供養を行います。
日蓮宗の葬儀
日蓮宗の葬儀では南無妙法蓮華経を参列者全員で唱えたり、鳴り物を打ち鳴らしたりするのが特徴的です。他の宗派の中にも鳴り物を使用する宗派はありますが、日蓮宗の場合は団扇太鼓や妙鉢など他の宗派より使用する鳴り物が多いです。
葬儀の際に鳴り物を鳴らすことには、邪気を払うという意味があります。また、大規模な葬儀の際には雅楽が奏されるケースもあるため、日蓮宗の葬儀は特徴的だと言えるでしょう。
日蓮宗の総本山「身延山久遠寺」とは?
日蓮宗総本山の身延山久遠寺は、日蓮聖人の遺骨が納められている寺院です。日蓮は1274年に身延山に入山し、鷹取山のふもとの草庵を住処としました。
その後、日蓮は9年に渡って法華経の読誦と弟子への教導に終始し、1281年に身延山妙法華院久遠寺を建築することになります。その後、日蓮の遺言のとおり遺骨は身延山に奉ぜられ、現在に至っています。
出典|参照:久遠寺の歴史|身延山久遠寺
「身延山久遠寺」の納骨方法は2種類ある
身延山久遠寺の納骨は本山納骨と呼ばれており、納骨方法には分骨と全骨の2種類があります。また、分骨や全骨での納骨は、生前に予約を行っておくこともできます。
ここでは身延山久遠寺の納骨について解説していくため、参考にしてみてください。
分骨の場合
身延山久遠寺に分骨で納骨する場合、「日蓮宗の信徒であること」、「法号があること」という2つの条件を満たしている必要があります。日蓮宗の「法号」とは、他の宗派での「戒名」のことです。
なお、分骨は手のひらに乗る程度の遺骨になります。遺骨がない場合は、遺品やご位牌での供養も可能です。
分骨にかかる費用
日蓮宗の分骨には普通納骨や五年納骨、十年納骨などの種類があります。また、分骨の種類によって費用も異なるため、下記の表を参考にしてみてください。
なお、日蓮宗の永代供養は五十年納骨となっています。生前に納骨を予約する場合は五十年納骨のみとなるため、注意しましょう。
出典|参照:納骨のご案内|身延山久遠寺
納骨の種類 | 費用 |
---|---|
普通納骨 | 一霊位につき5万円 |
五年納骨 | 一霊位につき10万円 |
十年納骨 | 一霊位につき20万円 |
二十年納骨 | 一霊位につき30万円 |
五十年納骨(永代供養) | 一霊位につき50万円 |
全骨の場合
身延山久遠寺に全骨で納骨する場合は、「日蓮宗の信徒であること」、「原則として菩提寺がないこと(菩提寺がある場合は菩提寺の許可を得ていること)」という2つの条件を満たしている必要があります。
また、全骨の場合は「埋葬許可証」や「親族の承諾」も必要です。全骨での納骨は五十年扱いとなっており、費用は一霊位につき200万円となります。
出典|参照:全骨での納骨|日蓮宗総本山身延山久遠時
日蓮宗について理解を深めよう
日蓮宗とは、日蓮大聖人が開いた宗派です。「南無妙法蓮華経」と唱えることで誰もが即身成仏できるという教えのもと、お釈迦様が説いた妙法蓮華経を重んじているという特徴があります。
ぜひ本記事で紹介した日蓮宗の教えや歴史、日蓮宗の永代供養の概要や日蓮宗の総本山である身延山久遠寺での納骨方法などを参考に、日蓮宗について理解を深めてみてはいかがでしょうか。
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