
永代供養の費用相場は?メリット・デメリットや契約時に注意すべきことも紹介!

「私が死んだら、お葬式やお墓はどうしよう?」
「自分は身寄りがないから、亡くなった後はどうなるんだろう?」
「墓守の負担を子どもたちにさせたくないな」
このように、今自分の亡くなったあとのことについて自分自身で考える方もいるでしょう。また、それにそなえる終活という言葉が多く聞かれるようになりました。
この記事では、身寄りのない方や子どもたちに墓守の負担をかけたくない方に、お寺や霊園が永代(お寺や霊園が続く限り)にわたって供養する「永代供養」について紹介します。
この記事を読むことで、永代供養についての方法や種類、予算などの相場などを把握することができます。自分に合った終活やお墓について考えるために、この記事をチェックしてみてください。
そもそも永代供養とは?
永代供養とは、様々な理由でお墓参りができない遺族の方に代わり、霊園や寺院が遺骨を管理・供養する埋葬方法です。
この永代供養は、身寄りのない方や子どもがいない方が利用することが多いですが、永代供養のための墓は土地と墓石が必要ないため、お墓の費用を抑えたい人も利用しています。
納骨堂との違い
「永代供養」と「納骨堂」は、「お墓の管理方法」と「お墓の種類」という大きな違いがあります。
「永代供養」は、お墓の承継者がいなくてもお寺などお墓の管理者が遺骨を供養してくれることです。
「納骨堂」は、屋内の専用スペースに遺骨を安置するお墓のことです。ここで遺骨を供養してくれることもありますが、供養せず安置されるだけという場合もあります。
永代使用料との違い
永代使用料とは、お墓の土地を使用するために払うお金のことで「墓地代」ともいいます。
永代使用料は、墓地を管理している霊園や寺院に対して支払うものです。支払い回数は1回のみで、支払いが済むと墓地の「使用許可書」(永代使用承諾書)がもらえます。永代使用料は毎年支払わずに済むので、その分、予算も抑えることができます。
また、永代使用料は墓地の区画を使用する権利であり、所有権ではありません。所有権は、お墓を管理する寺院や霊園にあります。
そのため、墓地がいらなくなっても、施主が勝手にその場所を他人に譲渡や売却などはできません。不要となった場所は、霊園や寺院に返却する必要があり、その際の代金は戻ってきません。
永代供養の費用相場3つのケース
永代供養の費用は、約10~150万円と幅広いです。
永代供養の費用は、永代供養の墓の種類、供養の内容、寺院やその付帯施設で異なってきます。
永代供養の墓には、個人で入る単独墓、共同で入ることになる集合墓・合祀墓の3種類があり、これから、この3種類の費用について述べていきます。
1:単独墓
単独墓の費用は、約50~150万円です。
単独墓とは、家族ごとに1つのシンボルがあり、その下に納骨されます。従来の墓に似ていますが遺骨を埋葬する期間が決められており、それを過ぎると合祀されます。
この単独墓には、夫婦一代限りや子どもと2世代の納骨を希望する人が多い傾向です。
費用は、礼拝の対象となる「墓石」や「樹木」の代金になります。なお、合祀されるまでの間は管理費も必要になります。
2:集合墓
集合墓の費用は、約10~30万円です。
集合墓とは、石碑は1つで納骨は個別のスペースになっています。単独墓と同様に、集合墓も23回忌や33回忌など決められた回忌を過ぎると合祀墓に埋葬されます。
3:合祀墓
合祀墓の費用は、約10~30万円です。
合祀墓は、他の人の遺骨と一緒に埋骨されるお墓のことです。個別のスペースや管理の手間がかからない分、費用が安くなっています。しかし、合祀墓に1度埋葬されると、その後取り出せなくなるため注意しましょう。
合祀墓の費用の内訳は永代供養料のみで、管理費や永代使用料、墓石代は不要です。
永代供養に変更する場合の費用相場
すでに納骨しているお墓を永代供養にする場合は、墓じまいをして永代供養にする、既存のお墓に永代供養をつけるという2つの方法があります。
既存のお墓に永代供養をつける方法は少なく、あまり知られていません。墓じまいをして永代供養にする方法が一般的です。
ここでは、永代供養に変更する際の方法と費用について述べていきます。
今のお墓に永代供養をつける場合
今のお墓に永代供養をつける場合は、僧侶や霊園の管理者に相談する必要があります。
現在あるお墓に永代供養をつける方法は少ないのが現状ですが、墓地管理者やお寺は、墓守がおらず無縁仏になることを避けたいという考えがあります。また、墓守がいない場合、年間管理費が支払われずお寺や霊園側でお墓を撤去しなければなりません。
これらのことから、永代供養をつけることが可能な場合もあります。既存のお墓に永代供養をつけたいと思われる人は、一度霊園管理者や僧侶に相談してみましょう。
墓じまいをして永代供養に変更する場合
墓じまいにかかる費用は、約100~350万円です。
その内訳は、手続きに必要な書類にかかる費用や墓じまいをするお寺へのお布施などがあります。手続きによる書類は、自治体によっても違いますが、無料となることもあるでしょう。
またお墓の魂を抜いてもらう「閉眼供養」の場合は、約10~40万円かかります。次に、墓の解体・撤去作業に1平方メートルあたり約8~15万円かかります。
墓じまいにかかる費用は、地域や寺院・霊園、業者によっても異なるため、墓じまいをする前に確認することが必要です。
永代供養に宗派は関係ある?
永代供養には、基本宗旨・宗派を問わず誰でも利用できます。
その一方で、お寺や霊園によっては納骨できる宗派が決まっているものや、檀家のみという場合もあります。そのため、永代供養を決める前に、供養方法や宗派などを確認しておくことが大切です。
宗派や地域によって永代供養の相場は変わる?
宗派や地域によって、永代供養の費用は変わります。
関東地区の場合では、東京や神奈川県などの「都市部」の方が永代供養の予算が高くなる傾向にありますが、これは高級霊園に多いでしょう。その一方で、永代供養を10万円前後で利用できる場合もあります。
また、地方にいけばいくほど費用が安くなることが多いですが、霊園や寺院などによっては高くなる場合もあるため、永代供養の相場の差はお寺や霊園によって決まるでしょう。
なお、永代供養は宗派によって費用が変わることはほとんどありません。しかし、霊園や寺院などの料金体系によって異なるため、確認しておく必要があります。
永代供養にお布施は必要?
永代供養によるお布施は寺院にお願いする場合、「納骨法要」と「年忌法要」の際に渡す必要があります。
納骨法要は、お墓に遺骨を納めるときに行われるもので、納骨時期は四十九日や百箇日の法要時です。その際に読経してもらうため、その謝礼としてお布施を渡します。
一方、年忌法要とは故人の命日から節目となる年に行われる法要のことです。例えば、1周忌・3周忌・7周忌などがあります。その際も読経のあと、お布施を渡します。
お布施とは、御本尊をお守りするための活動や御本尊を安置している建物の維持に利用されるため、御本尊に捧げるということになります。
お布施の金額は決まっておらず、「人の気持ち」が大切なことです。自分が出来る範囲の金額を用意するように心掛けましょう。
永代供養の3つのメリット
永代供養は、霊園や寺院が永代にわたって続く限り、お墓の供養や管理を安心して任せることができます。
そのため、お墓を継承する人がいない、子どもたちにお墓の負担などをさせたくない、お墓の費用を抑えたいという人にはメリットになるでしょう。
これらのメリットについて詳しく見ていきます。
- お墓の管理や維持の手間が省ける
- 継承者がいなくても問題ない
- 一般的なお墓より費用を抑えられる
1:お墓の管理や維持の手間が省ける
永代供養のメリットの1つ目は、お墓の管理や維持の手間が省けることです。
永代供養がないお墓では、手入れなども自分たちで行うため手間や時間が必要になり、それが負担になってしまう場合があります。
しかし、永代供養をつけたお墓は定期的な供養や日常の管理は寺院や霊園側が行ってくれるため、定期的に行く必要はなくお参りしたいときに行くことができます。
2:継承者がいなくても問題ない
永代供養をつけるメリットの2つ目は、継承者がいなくても問題ないことです。
親以外に身寄りがない人や後継ぎがいない人などは、寺院や霊園がお墓の責任をもってくれるため無縁仏になりません。
永代供養をつけることで、お墓の心配をすることなく安心して過ごすことができるでしょう。
3:一般的なお墓より費用を抑えられる
永代供養のメリット3つ目は、一般的なお墓より費用を抑えられることです。
新しくお墓を立てる場合、土地代や墓石代などを考えると、約50~350万円かかります。しかし、永代供養をつければ一般墓でない限り1体、約5~70万円で納骨できます。
永代供養墓の種類などによって金額は異なりますが、金銭的な負担は軽くなるでしょう。
永代供養の3つのデメリット
永代供養は、一度合祀してしまうと遺骨を取り出せないというデメリットがあります。
また、永代供養のお墓は納骨できる人数が決まっているため、同じお墓に納骨したくてもできない場合があります。その意味では、お墓を継承できないこともデメリットになるでしょう。
ここでは、永代供養のデメリットについて詳しくみていきます。
1:お墓を継承することができない
永代供養のデメリットは、お墓の継承ができないことです。
永代供養のお墓は、一定期間を過ぎると合祀墓に埋葬されます。その後は、遺骨を取り出すことも他のお墓に移すこともできません。
そのため、先祖代々のお墓はなくなりお墓を継承できず、残された親族は新たにお墓を探す必要があります。
2:一度合祀すると遺骨は取り出せない
永代供養のデメリットの2つ目は、一度合祀すると遺骨を取り出せないことです。
永代供養のプランがついた納骨堂や期限付き契約の永代供養墓は、決まった期間が過ぎると他の遺骨と一緒に埋葬されます。
合祀される前の期間は管理施設や契約内容によって異なり、早くて3回忌、遅くても50回忌で、一般的には33回忌を終えたあと合祀されることが多いです。
他の遺骨と埋葬されることに抵抗がある人、分骨や改葬を考えている方にはデメリットになるため注意しましょう。
3:遺される家族にとって悔いが残る場合がある
永代供養のデメリット3つ目は、遺される家族にとって悔いが残る場合があることです。
お墓参りをすることで、故人と向き合い悲しみを癒すという考え方があります。永代供養にしてしまうと、その故人と向き合う機会が失われ、遺された親族や友人にとって悔いが残る場合もあります。
そのため、永代供養をする際は周りの家族や友人とじっくり話し合う必要があるでしょう。
永代供養料の支払いまでの流れ
永代供養料の支払いまでの流れは、お寺や霊園によって様々です。
そのため、住職などに事前に確認することが大切です。
ここでは、永代供養料に必要なものや支払い方法、封筒の書き方について述べていきます。
用意するもの
永代供養料の支払いで用意するものは、金封袋と筆と墨(筆ペン)です。
永代供養料を渡すときは、お金を金封に入れて渡します。金封は白無地を使用するのがいいでしょう。その際、袋に郵便番号が書いてあるのものは避けるようにします。
また、水引きなどは弔い時であればなくても構いません。もし使う場合は、黄白や黒白、双銀などを使用するようにしましょう。
そもそも永代供養とは?
永代供養とは、様々な理由でお墓参りができない遺族の方に代わり、霊園や寺院が遺骨を管理・供養する埋葬方法です。
この永代供養は、身寄りのない方や子どもがいない方が利用することが多いですが、永代供養のための墓は土地と墓石が必要ないため、お墓の費用を抑えたい人も利用しています。
支払い方法
永代供養の支払いはお寺や霊園によって異なるため、前もって確認することが必要です。
永代供養料は当日手渡しする方法が多いです。しかし、お寺や霊園によっては銀行振込みのほか、すぐ支払うことができない場合はメモリアルローンが使用できるのか契約時に確認しておきましょう。
なお当日、手渡しする場合はお布施と同じ方法で渡します。
封筒の書き方
封筒の書き方には、外袋と半紙、中袋など袋ごとに異なります。
外袋の場合は白無地の封筒や金封の上段に「永代供養料」と書き、その下段にはフルネームか「〇〇家」という書き方をします。
半紙や中袋を使用する場合は表面に金額を書き、裏面には氏名を書きましょう。この時、住所は記載しません。
また、お布施袋を利用する際、上段にお布施と書かれていればそのまま利用します。
永代供養の契約時に注意すべきこと
永代供養の契約時に注意することは、費用や場所、供養や納骨の方法のほか、納骨する寺院や霊園の信頼度などです。
費用などは霊園や寺院によって異なり、供養方法は宗派によっても違うため契約前に調べておくことが必要になります。また、永代供養の後もお参りする場合は、行きやすい場所かどうかも大切なことです。
ここでは、永代供養の契約時に注意することを述べていきます。
埋葬する人数によっては費用が高額になることもある
合祀専用の永代供養墓の費用は、1名につきいくらという金額になっています。
夫婦と子どもの複数を埋葬する場合、一般墓の方が安くつく場合もあります。また、永代供養墓の場合、期間が決まっているため埋葬されるスペースが狭い場合もあるでしょう。そのような場合は、家族が一緒に埋葬されないこともあります。
永代供養を契約する前に自分たちはどのように埋葬されたいか、予算はいくらかを家族で話し合い、永代供養の費用や埋葬される人数などを寺院や霊園に確認することが必要です。
管理料など費用の内訳を確認する
管理料とは、霊園や墓地の施設を維持していくための費用です。
管理料の内訳は、園内の通路や休息所の清掃や整備費、霊園に植えられた樹木の手入れや掃除などの費用、お墓参りを行った際に使う手桶やひしゃくなどの道具や、水道代などがあります。
管理費を支払わず滞納すると、お墓の保守・管理がされなくなり、使用権を失う場合があります。一般的に永代供養は管理費が不要ですが、合祀になるまでは管理費が必要になる場合もあるため、霊園や寺院に確認することが大切です。
霊園や寺院の宗派や供養の頻度を確認する
永代供養の契約時は、霊園や寺院の宗派や供養の頻度を確認しましょう。
法要のタイミングや回数は、宗派やその寺院・霊園によって異なります。春秋のお彼岸とお盆の年3回や祥月命日の1回のところもあれば、毎日供養を行ってくれるところもあります。
供養や回数、宗派などは、実際に供養墓がある寺院や霊園に確認するようにしましょう。
ヤシロのお客様事例を紹介

ヤシロで実際に永代供養をしたお客様の事例を紹介します。
永代供養を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
10万円で永代供養まで してもらえて安心しました (50代 女性)
父のお骨を自宅で保管していました。
80歳の母は健在ですが、私は離婚しており、母の介護をしながら息子を育てていますのであまりお金はかけられませんが、供養はきちんとしてあげたいと思い決めました。
10万円だけで永代まで供養して下さるということで安心しました。お参りにも行きやすい場所なので、とてもありがたいです。
母と私自身の契約のことも今後考えたいと思います。
本当にありがたいです (70代 女性)
主人と二人で暮らしています。
子どもがなく、近くに親戚もいないので、主人と私のお骨をどこかで永代供養してもらわなければと、気にかけていました。
1人10万円と安い費用にかかわらず、手厚く永代供養して頂けると聞き安心しました。
本当にありがたいです。
永代供養の費用相場について知ろう
永代供養の費用は永代供養料といい、1つの遺骨あたり約5~30万円かかります。
永代供養料は、墓守に代わって寺院や霊園が遺骨を供養してくれることに支払う費用です。お墓の種類によっては永代供養料に加えて、別途金額がかかります。
永代供養料については、寺院や霊園などにあらかじめ確認しておきましょう。
お電話でも受け付けております
