葬送供養のあれこれ~プロが教える豆知識~

お仏壇の作法とは? お参りの方法や掃除の仕方など

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昔から日本では、家のなかにお仏壇を安置し、ご本尊やご先祖様を祀ってきました。
しかし現在では、ご自宅にお仏壇のない家も増え、手合わせの機会も減っています。そのため、お仏壇を承継した場合や、新しくミニ仏壇などを購入した際に、お参りの方法がわからないという方も多いようです。

お仏壇へのお参りは、お線香をたいて手合わせするだけではなく、朝と夕に行う一般的な手順があります。
故人様を丁寧にご供養するためにも、お仏壇のお手入れもして、普段からきれいにしておきましょう。

今回はお仏壇の作法について、お参りの方法や、掃除の仕方などをご紹介します。

お仏壇へのお参りの方法

まずはお仏壇へお参りをする意味や、その流れをみてみましょう。

【お参りの流れ】

お仏壇へのお参りのイメージ画像

基本的には、毎朝晩の一日二度、行います。

<朝のお参り>

① 朝起きて、顔を洗って身支度を整えた後、お仏壇の扉を開けます。朝食前にお参りしましょう。扉を開けたら、お茶または水と、できれば炊きたてのご飯などを供えます。

② お仏壇の前に正座し、一礼をします。

③ ろうそくを灯して、お線香をあげて合掌します。

④ 読経をします。このとき、おりんを鳴らすかどうかは、宗派によって異なります。

⑤ お参り後は、ろうそくの火を消します。再度、一礼をして下がります。

<夜のお参り>
基本的には、朝のお参りと同様の手順で進めます。

① お仏壇の前に正座し、一礼をします。

② ろうそくを灯して、お線香をあげて合掌します。

③ 読経をします。このとき、おりんを鳴らすかどうかは、宗派によって異なります。

④ お参り後は、ろうそくの火を消します。

⑤ 水とお供え物を下げて、最後に扉を閉めます。

お参り後は、火事などを避けるため、ろうそくの火を消しておきましょう。息をふきかけて消すのではなく、手であおぐか、ろうそく消し用の仏具などを用います。
なお、日中は扉を開けたままにしておきます。季節の初物やお菓子など、お供え物がある場合はお供えしましょう。

宗派によってもお参りの作法は異なるため、わからないことがあれば、菩提寺のご住職などにも聞いてみましょう。

【お供え物についての注意点】

お仏壇には、不向きとされるお供え物(飲食物)やお花があります。
基本的にはお菓子や果物など、何を供えても良いですが、殺生を連想させ、傷みやすく日持ちがしないため、生のお肉やお魚は避けましょう。

また、お花については、バラなどの棘のある花や、毒性のある花は、血を流すことや死を連想させるとして、好まれていません。香りの強い花も、お線香の香りと混ざるとして、避けることが多いでしょう。

もし故人様が生前に好きだったので、不向きなものでもどうしても供えたいという方は、ご家族と相談してみましょう。

お仏壇の掃除の仕方

忙しいと、お仏壇の掃除まで手が回らないこともありますよね。
しかし、ほこりだらけなんてことにならないよう、定期的に掃除をして、きれいな状態を保ちましょう。

ここでは、お仏壇の掃除の仕方をみてみましょう。

【掃除用具】

・ガーゼなどのやわらかい布

・毛ばたき、羽根ぼうき、筆など

・白手袋

※金属磨き、仏壇専用のクロスなどは、必要に応じて用意してください

【掃除の流れ】

1: 掃除前に、お線香をあげて手合わせをします。
「これからお仏壇のお掃除をさせていただきます」と、一言伝えてから始めましょう。

2: お仏壇内の仏具をできる範囲で、外に出します。
簡単に取り出せないものは無理をせずに、傷つけることのないように進めます。

3: お仏壇内のほこりを払います。
上から下の順で、毛ばたきで払っていき、最後に軽く拭き掃除をします。濡れたふきんなどは用いずに、やわらかい布で、からぶきしましょう。特に、金仏壇の場合は傷つきやすいため、水拭きは厳禁です。
お仏壇の種類によっても異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。

4: お仏壇の外側を掃除します。
毛ばたきでほこりを払ったら、軽くからぶきします。水拭きは変色やカビの原因になるため、やめましょう。

5: 仏具の掃除をします。
本尊や掛け軸は、羽根ぼうきや筆などで、ほこりを払います。
お位牌は、やわらかい布でからぶきします。
仏具の金具の部分は、ステンレス製などの場合、金属磨き剤を使って光沢を出します。金メッキの場合は剥がれてしまうので、からぶきのみにしておきましょう。漆塗りの部分は、ガーゼのような、やわらかい布でからぶきしてください。金箔の部分は、手で触ると指紋などがつくので、薄い手袋などをはめましょう。基本的には毛ばたきで、ほこりを払うだけにします。

【掃除をするときの注意点】

・仏具の配置を覚えておく

掃除中は仏具を動かすため、元の配置がわからなくなる場合があります。あらかじめ元の配置をメモしておくか、スマホで写真を撮っておくとスムーズに戻せます。

・晴れた日に掃除を行う

そもそもお仏壇は、湿気に弱いといわれています。普段は仏壇の中に入っている仏具やお位牌も、掃除のときに外に出すことで、空気に触れてしまいます。傷みやすくなるため、雨の日や湿度の高い日は避けてください。できるだけ晴れている日に行いましょう。

お仏壇の種類を知っておく

大きく分けると、金仏壇、唐木仏壇、家具調仏壇となります。
特に注意したいのが、金箔や金粉でできた、金仏壇です。金箔がはがれてしまうため、水拭きや素手で触ることは避けましょう。掃除の際は、金箔が塗られていない箇所のほこりを払います。
唐木仏壇や家具調の仏壇の場合も、水拭きは厳禁です。あとは一般的な掃除方法で進めましょう。

お仏壇をきれいに美しく保とう

きれいなお仏壇のイメージ画像

お仏壇も長く使っていると、きれいにならない箇所や、経年劣化がひどくて掃除が難しい場合があります。ご自分で判断できないときは、プロのクリーニングに依頼することも検討してみましょう。

また、これをキッカケに、新しく手入れのしやすいお仏壇に買い替えるケースもあります。
最近では永代供養とあわせて、お仏壇を新調なさる方も増えています。気になる方は、菩提寺や霊園、お仏壇屋さんなどに相談してみましょう。

いずれにしても最も大切なのは、ご供養したいという気持ちです。基本的な作法を知った上で、ご自分にできるお参りから行ってみましょう。
心を込めてお参りすることが、何よりのご供養になるのではないでしょうか。

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