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最後の法要、弔い上げ(三十三回忌)とは?

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「弔い上げ」とは、故人様の死後、33年目(満32年目)に行う、最後の年忌法要です。
一般的な法要には、初七日や四十九日法要、一周忌や三回忌などがあげられます。そこでは、故人様の魂が極楽浄土へいけるよう、個別で法要をしてご供養します。
しかし一般的な仏教の教えでは、「弔い上げ(三十三回忌)」の時期には“どのような魂も、極楽浄土へいき往生する”といわれています。そのため、それ以降は、個別の法要は行いません。

終活をするにあたって、ご自分の死後の法要を考える機会はあるでしょう。
しかし、「弔い上げのことまで考えていなかった」という声も少なくありません。また、弔い上げをするとお墓や、その後のご供養はどうなるのか気になりますよね。

今回は「弔い上げ」について、法要の流れや、その後のご供養の方法などをご紹介します。

弔い上げ法要とは

弔い上げ-1

弔い上げ法要は、通常の年忌法要と同じ流れで行います。
ただし、亡くなった方の魂が、極楽浄土へ往生したことをお祝いするための行事なので、盛大に行われることが多いでしょう。

また、宗派や地域によっては、弔い上げを五十回忌(死後50年目、満49年目)で行う場合もあります。
一方で、最近では少子高齢化により、法要をするご家族への負担を減らすため、三十三回忌の前に、弔い上げを行う方も増えています。

ここでは弔い上げ法要について、みてみましょう。

【法要の場所】

一般的には、ご寺院で行います。しかし近年では、ご家族のみで小規模に弔い上げを行うケースが増えており、葬儀会館や、ご自宅で行う場合もあるようです。

混み合う時期に重なると、日程の調整が難しい場合もあるため、会場の確保に困らないように、まずは霊園やご寺院などへ相談してみましょう。

【法要の流れ】

基本的には、通常の年忌法要と同じ流れになります。
大まかな流れは、以下の通りです。

① 喪主の挨拶

② 僧侶による読経

③ お焼香

④ お墓参り

⑤ 終了の挨拶

喪主の挨拶から始まり、僧侶による読経が行われると、お焼香に進みます。
最後にお墓参りをして終わりですが、その後に会食をする場合は終了の挨拶の際に、参列者へ伝えましょう。
また、他の年忌法要とは異なり、お肉やお魚を使用したお料理が振る舞われたり、お布施を多く包んだりします。

最近では簡素にすませるケースもありますが、これまでのご供養への感謝を伝える場でもあるため、ご事情にあわせた内容で進める点を、参列者へあらかじめ伝えておくと良いでしょう。

【お布施】

これまでのお布施よりも、多く包むのが一般的です。法要の相場としては、5~10万円ほどです。
ただし、永代供養をお願いする場合は、お布施とは別に、永代供養料を包むようにしましょう。こちらの相場は、各寺院によって異なります。

また、事情があり僧侶に遠方まで来てもらう場合は、御車代(3~5千円)を包みます。もし会食に参加されない場合は、御膳料(お料理のランクと同じ、もしくは少し上の金額)も、お渡ししましょう。

【服装とお香典】

服装は、喪服が基本です。最後の法要になるため、きちんとした装いを意識しましょう。
色は黒で統一し、派手な装飾品は避けます。女性も、アクセサリー類はパールで統一すると良いでしょう。

参列者のお香典は、3~5万円が相場といわれています。血縁者で関係が近いほど、高額になるのが一般的です。
遠縁にあたる場合は、近しい立場の親族同士、「○○一同」として、お供えをするケースもあります。
この場合、少額ずつを一同で包むため、香典返しの手間を考えて、お返しを辞退することもあります。
周りとよく相談した上で、ご判断くださいね。

法要後にすること

弔い上げ-2

弔い上げをすませたら、故人様の魂は、ご先祖様の一員となられます。
もし弔い上げの後に、墓じまいを考えられている場合は、お寺や霊園などで永代供養することが可能です。

弔い上げ法要の後に何をするのか、みてみましょう。

【お位牌の処分】

故人様の魂は、それまで個別で戒名が記されていたお位牌から、ご先祖様のお位牌にうつられます。そのため、個別のお位牌を処分する必要があります。
お位牌の処分は、僧侶によるお焚き上げ(魂抜き)を行うため、くれぐれも勝手に捨てないように、気をつけましょう。

また、お仏壇を片付ける場合も同様です。僧侶を招いて、閉眼供養を行った上で、処分するようにしましょう。

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【永代供養が可能】

弔い上げ後は、合祀墓などで永代供養することが可能です。最近では少子化のため、墓じまいをして、永代供養を選ばれる方も増えています
新しく個別でお墓を購入される場合も、はじめから弔い上げ後の永代供養を、想定されているケースもあります。

ただし、合祀墓では、他の方のご遺骨と一緒になるため、納骨後はご遺骨を取り出すことはできません。その点を理解した上で、決めましょう。

関連記事2:いつするべき?「墓じまい」のタイミング
関連記事3:なぜヤシロ?墓じまいの上手な方法

永代供養や墓じまいで悩まれている方は、まずは、ご家族やご親族に相談してみましょう。
また、説明会を実施している霊園やご寺院も多いため、仏事のプロに直接、質問してみても良いでしょう。

※宗派や地域によって、弔い上げの考え方は異なります。また、法要を行うタイミングも、異なる恐れがあります

気持ちを込めた法要を

弔い上げ-3

弔い上げは、ご供養をするなかでも、大きな区切りの一つですよね。
故人様の魂が極楽浄土へあがり、往生できるタイミングでもあるため、ご家族も安心できるのではないでしょうか。
ぜひ感謝の気持ちをこめて、後悔のないよう、最後の法要を行ってくださいね。

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