葬送供養のあれこれ~プロが教える豆知識~

コロナ禍での法要 案内状の書き方

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一般的には法要を行う際、実施する日時や場所をお知らせするために、案内状を送付します。
近親者のみの場合、メールや電話などで済ませることもありますが、情報を正確に伝えるためにも基本的には文書で案内することが多いでしょう。

しかし昨今のコロナ禍で、従来通りの法要が実施しにくい状況が続いています。そのため、延期や中止の連絡をしたり、ご家族のみで済ませたことを報告したりと、さまざまな内容の案内状がやりとりされています。

今回はコロナ禍の事情も含めた、法要の案内状の書き方について、ご紹介します。

案内状の内容と書き方

法要の日時と場所が決まったら、案内状を送ります。
案内状は、返信用ハガキを入れた封書か、往復ハガキを用います。先方の都合や会食などの手配もあるため、一カ月前にはお相手へ届くようにしましょう。

ここでは、案内状に書く内容と、書き方についてみてみましょう。

【書くべき内容】

・故人様のお名前と、法要名
「誰の何回忌なのか」を、必ず書きましょう。
施主と故人様との続柄を表記する場合には、「亡父〇〇〇〇」や「亡祖父〇〇〇〇」と書きます。

・日時と場所
「いつ、どこで行うのか」を記載します。開始時刻も忘れずに伝えましょう。
初めての場所やご自宅などで法要をする場合は、住所を記載します。最寄り駅や、出口から徒歩何分かなども、書き添えておくと親切でしょう。

念のために、施主や会場などの電話番号も、記載しておきましょう。

・会食の有無
法要後に会食があるかどうか伝えます。
本文中で述べるか、但し書きのように、最後に一文を添える場合もあります。

もし場所が異なる場合は、「法要のあと、〇〇別院にて会食を用意しております」や、「料亭にてお食事の場を設けます」など、その場所についても記載します。

【書き方】

①頭語と結語
本文の書き始めと書き終わりには、頭語と結語を用います。
こうしたフォーマルな案内状などで多いのは、「謹啓(頭語)・謹白(結語)」「拝啓(頭語)・敬具(結語)」などの組み合わせです。

省略しても良いとされていますが、丁寧な気持ちを込めたいのであれば、頭語と結語を使う方が好ましいでしょう。

②時候のご挨拶
頭語に続いて、季節を表すご挨拶を入れます。たとえば、「謹啓 ○○の候…」と続けます。
時候の挨拶は、その季節によって異なります。
また、「○○の候となりましたが 皆様におかれましては…」などと、文章で伝える場合もあります。

案内状を出すタイミングに合った表現を、選びましょう。

③先方への言葉と開催情報など
先方を気遣う言葉を述べます。「皆様におかれましては ご清栄にお過ごしのことと存じます」などといった文言です。
その後に、故人様の法要名を書き、法要を開催する予定であることを述べます。
結語で文章を終えたら、日時や場所などの詳細情報を記載します。

ここで、一例をみてみましょう。

≪文例≫
謹啓 ○○の侯  皆様におかれましてはご清栄にお過ごしのことと存じます
さてこのたび 左記日程にて 亡母 ○○の一周忌の法要を相営みたいと存じます
お忙しいところ誠に恐縮ではありますが ご列席を賜りますようご案内申し上げます

謹白
日時 令和○年○○月○○日(○曜日)午前○時○分より
場所 ○○○○寺院
住所 ○○市○○町 ○-○-○(地図や交通情報など)
電話番号 ○○○-○○○-○○○○
※なお法要後に同所にて ささやかではございますが 会食を御用意いたしております
以上
令和○年○月
住所 ○○○○○○○○○○○○
施主名 ○○○○○○
電話番号○○○-○○○-○○○○

※誠にお手数ではございますが○月○日までに ご都合を返信ハガキにてお知らせ下さい

【注意点】

案内状を書く際は、縦書きが基本です。切手も弔事用を使います。
また、こうした弔事の場面では、忌み言葉は避けましょう。たとえば、不幸が重なることを連想させる「くれぐれも」「重ね重ね」「何度も」「もう一度」などの言葉や、直接的に「死」に結びつく表現も使いません。

なお、句読点を用いないことも、基本とされています。この理由には諸説ありますが、弔事の儀式がつつがなく終わるように、という説が広く知られています。

法要中止のときの挨拶状

コロナ禍のため、法要を中止・延期したという方も多いでしょう。また、三密を避けるために、家族のみで行ったというケースもあります。
そうした場合、後日親族などに、その旨を報告するための、挨拶状を送るのが一般的です。

主な書き方は案内状と同じですが、気をつけたい点について、みてみましょう。

【中止・延期の場合】
冒頭のあいさつ文に続き、中止(延期)する理由を伝えます。
「新型コロナウイルスの感染拡大の状況を顧みて」など、直接的な表現をする場合もありますが、少し厳しい印象を与えてしまうのではと、心配する方もおられます。
そのため、「昨今の状況を考慮いたしました結果 開催を中止(延期)することといたしました」といった、やさしい表現が好まれています。

【家族のみで行う場合】
家族のみで行うことを伝える場合も、上記と同じように、理由を伝えます。
すでに法要が終了している場合は、何月何日に終えたのかを書きます。これから行う場合は、「家族のみにて ささやかに執り行わせていただきます」など、その予定である旨を伝えましょう。

ここで、一例をみてみましょう。

≪文例≫
謹啓 ○○の候 皆様におかれましてはご清祥のことと存じます
昨年 父○○ 永眠に際しましてはご丁寧なる弔問を賜りまして 厚く御礼申し上げます
さて 一周忌法要ですが昨今の状況を考慮し 家族のみで執り行うことといたしました
甚だ勝手ではございますがご理解いただければ幸いでございます
生前故人に寄せられたご厚誼に深く感謝し 略儀ながら書中をもちまして謹んでご挨拶申し上げます
時節柄ご自愛のほどお祈りいたします

謹白
令和○年○○月○○日
住所 ○○○○○○○○○○○○
施主名 ○○○○○○
電話番号 ○○○-○○○-○○○○

いずれも冷たい印象を持たれないように、略儀ながら書面にて伝える点について心苦しく思っていることや、故人様へのご供養の気持ちに感謝する言葉などを添え、先方への理解につなげましょう。

また、行事の中止や延期を伝える際は、お相手との関係性によっては、送るタイミングに注意しましょう。
あえて事前に参列を断るための案内状を送ったのかと、悪い印象を持たれるケースもあります。
お電話やメールなどでフォローしたり、お手紙を添えたりなど、送るタイミングも含めてご家族や周りと相談してみましょう。

各自のご事情なども念頭におき、コロナ禍の状況とあわせて、文章をまとめてみてくださいね。

ご供養の気持ちを伝えよう

コロナ禍での案内状-2

コロナ禍とはいえ、法要の中止や延期などは、伝えにくいですよね。
しかし大切なのは、心を込めたご供養です。いつも通りにはいかなくても、その気持ちが伝われば、周りへの理解を得ることにもつながるでしょう。

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