葬送供養のあれこれ~プロが教える豆知識~

捨てられない遺品整理

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遺品とは、故人様が残したものや、生前の愛用品などをいいます。
故人様の死後、ご遺族はご葬儀や相続手続き、遺品整理などに追われますよね。そのなかでも相続手続きは、期限が定められている場合もあるため、遺品整理より優先される方も多いでしょう。そして疲れた気持ちを切り替えて、遺品整理にとりかかったものの、片付けの大変さを実感したり、捨てる決心がつかなかったりと、作業が進まないという声もよく聞きます。
今回は、遺品整理について、どのように進めたらよいのか、心の準備や注意点なども含め、ご紹介します。

遺品整理のタイミングと流れ

遺品整理を行うタイミングは、人によって違います。四十九日法要や一周忌などが終わった後に着手する方もいれば、故人様が賃貸住宅だったため、部屋の引き渡し期日までに、済ませてしまう方もいます。人それぞれですが、相続手続きがひと段落したときや、気持ちが落ち着いた頃に始める方が多いようです。
また、作業をする際は、長時間かかることが考えられます。そのため、いきなり始めるのではなく、まず遺品のなかで必要なものと、不要なものを分別し、それから整理しましょう。

【遺品整理の流れ】
1:分別

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まずは、必要なもの不要なものをわけます。
もちろん貴重品や愛用品、形見になりそうなものは、残しておきたいですよね。
ただし、「これには思い出が詰まっているから」「自分たちも使えるから」と考えていると、なかなか捨てられず、作業も進みません。残すものが多いと、自宅に置き場所がない、という結果になりかねません。
一度、「今、自分たちが使えるか?」「残す場所はあるのか?」などの判断基準で、考えてみましょう。また、形見分けをどうするのかも念頭に置いておきます。
なお、捨てにくい愛用品などでも、写真に撮って思い出を残しておき、実物は手放すという方法もあります。何が本当に必要で残したいものかを、冷静に考えてみましょう。

2:リサイクル品と廃棄品を処分

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遺品として残すものを決めたら、次はそれ以外をどう処分していくのか、考えます。
比較的に新しい家電製品や高価な洋服、ブランド品などは、リサイクルショップへ行けば買い取ってくれるでしょう。本やDVD、CD、ゲームなどは各専門店を利用すると便利です。自分で店舗へ持ち込むこともでき、買い取りに来てくれることもあります。値段がつかない商品でも、無料で引き取ってくれる場合もあるため、おすすめです。
また、廃棄品(ごみ)として処分したい場合は、各自治体の決まりに従って、粗大ごみの回収を依頼しましょう。量が多く、回収日を待てない場合は、処分場まで持ち込める場合もあります。一度、自治体に確認してみましょう。

3:形見分けの有無や寄付

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高価でないものは、遺産分割に関係なく、形見分けができます。
多いのは、時計や万年筆、指輪やネックレスなど、故人様が身につけていたものです。誰に何をゆずるのか、相手がそれを望むのかどうか、ご家族や親族で話し合い、わだかまりが残らないように、進めてくださいね。
また、遺品整理で出てきたものや、故人様が愛用していた形見の一部を、寄付するケースもあります。核家族化が進んだため、「形見を渡す相手がいないが、捨てることもできない」と悩む方は、社会貢献の一環として、施設や団体に寄付をすることも考えてみましょう。

遺品整理の注意点

遺品を片付けているときに、故人様の遺言書や預金通帳など、相続や役所手続きに必要な書類が出てくることもあります。また、ご家族が知らない仕事上の契約書など、大切な書類を見つけるケースもあります。これらは発見したら重要書類を保管する箱をつくり、あとで調べられるように、わかる場所に置いておきましょう。
また、出てくる書類とは反対に、うっかりと大切な書類を捨ててしまう可能性もあります。書類だけではなく、電化製品の一部であるリモコンや、見慣れない鍵、住所録など、わからないものは捨てるのではなく、あとで確認できるように、こちらも保管しておきましょう。
なお、車いすなどの介護用品はレンタル品の場合もあります。故人様の遺品ではない可能性があるものは、事前に確認しておきましょう。

みんなで整理しよう

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遺品整理をする際、一番、頼りにしたいのは、きょうだいや親戚ですよね。なぜなら思い出の品も多く、故人様を思い出して悲しみがあふれたり、一人で判断できないものが出てきたりと、作業は簡単ではないためです。できるだけ一人で抱え込まずに、家族や親族などに声をかけてみましょう。
もし一緒に作業をしてくれる人が見つからない場合は、プロの業者に頼むこともできます。
その際は、作業をどこまで手伝ってくれるのか、作業範囲や人数、料金など、見積もりを確認しましょう。またできるだけ効率化をはかるため、事前に準備できることがあれば、着手しておきましょう。ご家族で生前整理をされることも、おすすめです。残されたご家族が困らないように、美しい思い出を残してくださいね。

※当記事での遺品とは、相続財産に含まれない、身の回り品を想定しています
※廃棄品の処分方法などは、各自治体によって異なります
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