葬送供養のあれこれ~プロが教える豆知識~

お仏壇はどこに置くべき?最適な向きと置き場所

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昔はどこの家にも仏間がありましたが、現在は生活様式も大きく変わってしまいました。マンションやアパート、一軒家でも、さまざまなタイプの間取りが存在します。
そんな住宅環境のなか、お仏壇を購入する際によく聞くお悩みの一つに、安置するときの“向き(方角)と置き場所”があります。お仏壇のサイズを決めても、「置きたい場所と方角が、正しく合うのだろうか?」と、心配される方も多いようです。また「お仏壇の向きは問題ないが、せまくて扉が十分に開かない」「冷暖房の風があたってしまうけど、大丈夫?」など、お困りの声も聞いています。
今回は、最適なお仏壇の向きや、置き場所についてご紹介します。

お仏壇の正しい向きとは

お仏壇の向きと場所画像02

実は諸説ささやかれるお仏壇の向きですが、仏教の教えでは「絶対にこうしなければいけない」という決まりはありません。なぜなら、仏様は十方どの方角にもいるため、どの方角に安置してもよいといわれているからです。
ただし、宗派などによっては方角が推奨されている場合もあり、最も一般的な説が3つ伝えられています。

【南面北座説(なんめんほくざせつ)】
お仏壇が北を背にして、南を向くように安置します。南向きだと直射日光が当たらず、風通しもよく湿気も防げることから、最適とされてきました。また、高貴で敬うべき人が南向きに座るという、中国からの風習にならったともいわれています。
※主な宗派…曹洞宗・臨済宗

【本山中心説(ほんざんちゅうしんせつ)】
お仏壇が北を背にして、南を向くように安置します。南向きだと直射日光が当たらず、風通しもよく湿気も防げることから、最適とされてきました。また、高貴で敬うべき人が南向きに座るという、中国からの風習にならったともいわれています。
※主な宗派…真言宗

【西方浄土説(さいほうじょうどせつ)】
古くから極楽浄土は、西方浄土と呼ばれ西にあると信じられてきました。そのため、お仏壇が東を向くように安置すると、拝むたびに西方浄土に向かって礼拝できるため最適であるという考え方です。
※主な宗派…浄土真宗・浄土宗・天台宗

正しい方角を守りたいと思っても、住宅事情によっては難しい場合もあるでしょう。方角以外にも、家族みんなが集いやすい場所、落ち着いて礼拝できる場所に置くことも大切です。

安置場所で注意すべきこと

お仏壇の向きと場所画像03

お仏壇を置く方角についてイメージが固まってきたなら、次に気をつけたいのが安置場所です。長く大切にするためにも、以下のことに気をつけましょう。

【直射日光と湿気】
直射日光や湿気、冷暖房の風はお仏壇を傷めるため、できるだけ避けましょう。お仏壇は木製のため湿気には強くありません。また直射日光を浴び続けると、変色する恐れもあります。ご本尊やお位牌も同じく、日焼けや乾燥はよくないとされています。
また小型タイプのお仏壇は置くスペースに困りませんが、テレビなどの電子機器の上は避けましょう。音の振動や熱でお仏壇を痛める可能性があるためです。
できるだけ直射日光の当たらない場所、湿気の少ない場所、冷暖房の風があたりにくい場所がおすすめです。

【寸法と高さ】
安置場所の高さや幅、奥行きなどを正確に測りましょう。特に現代式の仏間では、お仏壇のスペースがすでに設けられている場合があります。そのときは内側の寸法をきちんと測っておきましょう。お仏壇を入れる際に入らなかった、なんてことがないよう、玄関や廊下、入口の寸法も測っておくことをおすすめします。
また多くのお仏壇は観音開きで両側に扉があるため、扉を開けたときのスペースも忘れないようにしてください。せまくて扉が少ししか開かないと、お供え物や供花を置く際に困るため、気をつけましょう。
高さについては、座って礼拝する場合は、ご本尊が目線の高さよりもやや上にくるようにします。立って礼拝する場合は、胸の高さより上になるようにしましょう。上置き型のお仏壇は直接床に置くのではなく、必ず何かの上にのせて安置しましょう。

【向かい合わせがNGなもの】
・神棚

お仏壇を安置する部屋に神棚がある場合、どちらかにお参りするとどちらかにお尻を向けることになるためです。またお仏壇の上に神棚がくることもよくありません。真上にならないよう、少しでも左右のどちらかにずらしましょう。
・床の間
床の間は、部屋のなかでも神聖な上座といわれています。そのため、向かい合う場所は下座となるため、ご本尊やご先祖様が祀られているお仏壇には、適していないということになります。
※床の間にお仏壇を置くことはよいとされています

大切なのはご供養の気持ち

お仏壇の向きと場所画像03

お仏壇には色々な決まりがありますが、一番大切にしたいのは、ご先祖様や故人様への想いですよね。もちろん参考にするべき点もありますが、家族みんなが同じ気持ちで手合わせできること、その場が家のなかにあることが、必要なのかもしれません。
もし迷ったときには、お仏壇やご供養について何でも相談できる、ヤシロの〝手元供養と仏壇の専門店 COCOテラス〟へご連絡ください。お仏壇やお墓、ペットや葬儀のことなど、何でもご相談いただけます。現代のご供養のニーズに応える、さまざまな商品もご覧いただけます。ぜひ、「COCOテラス」にお立ち寄りください。

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