葬送供養のあれこれ~プロが教える豆知識~

お仏壇はいる? 手元供養という選択肢

メイン画像

年々、新しいタイプが登場しているお仏壇。小さなタイプや、扉のないモダンなタイプなど、多様な住宅事情にあわせたデザインで、新たな魅力を生み出しています。さらに最近では、お墓のない方や墓じまいを考えている方向けに、お墓もお仏壇も持たない、手元供養などの“自由なご供養”も、支持され始めています。
今回は、お仏壇の移り変わりと、注目の手元供養について紹介します。

そもそも、お仏壇とは?

一般的には、お仏壇とは“ご先祖様を祀り、お位牌を安置する場所”として知られています。
本来は信仰する宗派のご本尊を祀るためのものでしたが、時代と共にその役割も変化してきました。今ではお仏壇のない家も珍しくなく、核家族化が進んだことや、和室が少なくなったことなどが原因といわれています。
お仏壇が祀られるようになったのは、7世紀末といわれています。当時の貴族たちが敷地内に持仏堂(じぶつどう)を建てたのが、その始まりでした。やがて江戸時代になって檀家制度(だんかせいど)が始まると、庶民の間にもお仏壇を持つことが広まっていきます。古くからの祖先崇拝のしきたりが結び付き、先祖供養の場として、お仏壇は大きな存在感を示すようになりました。
また子どもたちへの教育にも、貢献していました。お仏壇に手を合わせることで、ご先祖様に敬意をはらうことや、感謝の気持ちを育むことへ、つながっていたからです。

お仏壇の変化と必要性

手元供養画像03

戦後になると、核家族化が進んだことで、昔のようにお仏壇の前に家族が集うという習慣も薄れてしまいます。仏間のない家も多くなり、お仏壇を持たない家が一般化し、昔ながらのお仏壇は、伝統工芸品という印象が強くなってしまいました。
そうした背景から、平成になると、新しいタイプのお仏壇が次々と登場します。玄関やリビングなどに安置できる、家具のようなデザインが、若い世代を中心に受け入れられるようなりました。
それは、お仏壇の変わらない必要性(ニーズ)が、あったからです。若い方で普段はお仏壇にご縁がない方でも、ご家族が亡くなると、故人様との対話の場や心のよりどころとして、“手合わせの場があってほしい”と願うものです。お仏壇のデザインや形は変化していますが、亡くなった方への、あたたかい気持ちに変わりはありませんね。

自由な手元供養とは

手元供養画像04

お仏壇に加え、ここ数年のあいだ、“手元供養”も広がりをみせています。
手元供養とは、ご遺骨をお墓に入れるのではなく、自宅などに置いてご供養をすることをいいます。(自宅供養とよばれることもあります)
従来では、お墓や納骨堂など、ご遺骨を保管してある場所に出向いて、手合わせするのが一般的です。しかしお墓が遠方にあり、なかなか行けない方や、費用的に新しくお墓やお仏壇を購入することが難しい方もおられます。揃えないといけない仏具の決まりがない手元供養は、ミニ骨壺やアクセサリーなど、さまざまな形の商品が出ています。気軽に手元に置いておけるよう、工夫されたサービスも多く見かけるので、それだけ“形にこだわらないご供養”が増えてきていることがわかります。

【手元供養のメリット】

  • 手元にあることで、安心感をえられる

  • どのような形で手元に残すのか選択肢が多い

  • お墓やお仏壇の維持管理がいらない

  • 費用面も安価におさえやすい

しかし、自宅での災害時の対応や、紛失の可能性、自分が亡くなった後のお骨の行き先など、課題がないわけではありません。そうした心配から、お仏壇や永代供養墓とセットで手元供養を選ばれる方もいらっしゃいます。いざという時はどうするのか、いろいろな状況を検討した上で、選ばれることをおすすめします。

想いを大切にできるご供養を

手元供養画像05

現代的なお仏壇や手元供養を見ていると、大切なのは、しきたりにこだわることではなく、“故人様への思いやり”であることを実感します。やはり一番大切なのは、形にこだわることではなく、ご自身が向き合える場をつくることではないでしょうか。
ヤシロでは、さまざまなご供養の形を知ってもらいたいと、「手元供養と仏壇の専門店 COCOテラス」をオープンいたしました。お仏壇やお墓のこと、ペットや葬儀のことなど、ご相談を承っております。ぜひ一度、足をお運びください。

葬送・供養のあれこれ

こんなの常識?気になっているけど
いまさら訊くのははずかしい・・・
そんな疑問を、ヤシロのベテランスタッフが
わかりやすく解説します。

  • 永代供養の専門メディア 悠々永代供養墓~大阪~
  • お悩み・疑問がスッキリ解決!永代供養コラム
  • 幸せに一緒に暮らすために ペット終活事情

供養に関することは、
何でもお気軽にご相談ください。