葬送供養のあれこれ~プロが教える豆知識~

お墓に供えるお花は何がいい?

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春が近づいてくると、よく耳にするのが「暑さ寒さも彼岸まで」という表現。これは太陽が真東から出て真西に沈むため、昼夜の長さが同じになり、徐々に寒さが和らいでくることからいわれているそうです。
お彼岸といえば、お墓参りも大切な行事ですよね。お墓参りをする理由は、「太陽が真西に沈む=西方の極楽浄土につながる日」と信じられているからだそうです。小さい頃はそうした意味もわからず、母とお墓参りに必要なお供え物を買いに行くのが楽しみでした。買い物のついでに駄菓子を買ってもらえることも嬉しかったのですが、きれいなお花を一緒に選ぶことに、なぜかワクワクしたものです。

そんな仏花(ぶっか)ですが、お墓参りには欠かせないものとして、お寺や霊園付近のお店でよく売られていますよね。「菊」が定番といわれていますが、故人様が好きだったお花と組み合わせるなど、工夫されている方も多いのではないでしょうか。今回は、お墓を明るく彩ってくれる仏花についてご紹介します。

なぜお花を供えるの?

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仏花とは基本的に、お墓や仏壇に供えるお花のことで、別名では供花(くげ)といいます。
お墓や仏壇では、お花を生ける場所が左右の両脇にあるため、仏花は同じ花束を2束用意し、それで1セット(一対)とみなします。
束になる数は奇数が良いとされ、3本、5本、7本、で作られます。背の高い長めのお花(もしくは榊)を中心に、全体がひし形になるように作られており、3本の場合は、「白・黄・紫」を中心に、5本の場合は、「白・黄・赤・紫・ピンク」など、明るめの色がメインになります。
さてこの仏花ですが、お墓に供える理由が気になりますよね。
これは古くからの言い伝えですが、どんな過酷な環境下でも、耐えぬいて美しく咲く花に自分たちの人生をなぞらえ、“花のように耐え忍び、生きていきます”と、仏様への誓いを込めてお供えをするといわれています。
また、仏様は食事の代わりに香りを楽しむため、お香とともにお花の香りもお供えするようになったともいわれています。
それ以外にも、お供えした人の心を穏やかにして、仏道に励む心を養うという意味もあるそうです。お花を通じて、命の尊さや儚さを学ぶことができると信じられている部分もあり、決して仏様や故人様のためだけに供えるわけではないようです。

地方独自の仏花とは

最近ではお墓の管理上の問題から、生花ではなく造花を生ける家庭も増えつつあります。
例えば鹿児島県ではお墓参りが盛んなため、夏はお花が枯れないように、頻繁にお墓参りをして手入れをすることも珍しくないそうです。そのため、お墓が遠くて何度も通えない方には、造花が好まれています。(お墓の場所によっては、降灰を理由に造花を選ぶ方もいます)
また、静岡県の一部地域では、仏花の代わりにミニ塔婆(花塔婆ともいわれます)という、小さい塔婆をお供えする風習も残っています。親戚などがお墓参りの際に立てかけて帰るため、墓守の人はその塔婆を見て、どなたが来てくれたのかを知ることができるとされています。

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さらに、意外な仏花があるのが沖縄県。観光客に大人気のお花のハイビスカスですが、実は「仏桑華(ブッソウゲ、扶桑花とも書く)」と呼ばれ、お墓に供える花として知られています。故人様への冥福を祈るために、お墓の周りに植えられることもあるのだとか。
何気なく目にしているお花にも、地方独自の歴史や生活様式が反映されているのですね。

お花と共に愛も伝えよう

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最近では、お墓参りに行けないことから、枯れないプリザーブドフラワーをお供えする方も増えてきているそうです。また、仏花には棘のあるお花は使えないなどの決まりはあるものの、故人様が生前にお好きだったお花や、ご家族での思い出のお花を選ばれる方も少なくありません。もちろん事前にご家族とご相談されることをおすすめしますが、感謝と愛を込めたお墓参りができれば、それが一番大切なことなのかもしれません。
お彼岸が終われば、いよいよ桜のシーズンへ。お花見以外にも春といえば新年度の始まりなど、期待に胸がふくらむ時期です。その前にしっかりとお墓参りをして、ご先祖様も含めて、新しい季節をお迎えしましょう。
当社では、お忙しい皆様の負担をなるべく減らそうと、手ぶらでお墓参りができるように、霊園内の売店で仏花やお墓参りグッズを販売しております。お墓参りについて何かお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。

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