葬送供養のあれこれ~プロが教える豆知識~

もうすぐひな祭り!

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全国的に、冬の厳しい寒さが続いていますね。
こんな時こそ温泉にでも行きたいですが、冷たい風に吹かれて外出する気にもなれず…。曇った空に心も晴れませんでしたが、寒いなかでも咲く梅の姿に、元気をもらえました。TV番組でも梅の名所が紹介されるなど、少しずつですが春が近いことを感じられますね。
さて、冬から春にかけての花といえば、この時期は「ひな祭り」が近いことから、桃の花が人気です。その理由は、ひな祭りが別名で「桃の節句」と呼ばれているから。
最近ではコンパクトに工夫されたひな飾りも多く、すっかりとモダン仕様に。昔と比べて変わったように思いますが、ひな人形は長い歴史のなかで様々な形を経て、現在の姿へとなりました。そう思えば、今後も時代と共にその仕様が変化しても、不思議ではないのですね。
今回は、女子の成長と良縁を願うひな祭りについて、ご紹介しましょう。

ひな祭りの始まり

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ひな祭りの起源は、古代の中国にあります。
もともと中国では、3月の最初の巳(み)の日(3月3日)を厄日としており、この日は川辺で身を清め、自分の穢れを紙の人形に移して、水に流していました。これが今も一部の地域に伝わる、「流し雛」の始まりといわれています。日本では平安時代あたりまで、同様のならわしが行われていたそうです。
その後、貴族の女子たちのおままごと遊びである「ひいな(雛)遊び」と結びつき、ひな祭りの原型ができあがります。「ひいな(雛)」とは、小さくてかわいらしいものを意味し、人形は草や紙で作った簡素なものでした。当時は、邪気を祓って子どもを守るための、身代わりとされていたそうです。
やがて時代と共に人形作りの技術が進化してくると、当時の富裕層の間でひな祭りは飾って愛でられるようになります。これは一種の財力を象徴する意味があり、ひな人形を見せ合ったり、ご馳走を持って親戚を訪ねたりと、色々な楽しみ方が生まれました。江戸時代中期になると、裕福な町人や農家の間にも広まり、庶民へと浸透し始めたといわれています。

桃の節句と呼ばれる理由

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そもそも「節句」の「節」とは、古代中国の暦で定められた、季節の変わり目のこと。
奇数の重なる日は不吉とされ、旬の植物から生命力を得て、邪気を払う行事を行っていたそうです。
奈良・平安時代に日本に伝わると、農耕を祝う風習と結びつき、宮中儀式となります。江戸時代に入ってからは、幕府がこのうちの5つを「五節句(ごせっく)」と制定し、祝日に指定。それ以降、一般の人たちもお祝いをする日となりました。

【儀式の流れ】

【五節句】

・1月7日 … 七草の節句
・3月3日 … 桃の節句
・5月5日 … 端午の節句
・7月7日 … 七夕の節句
・9月9日 … 菊の節句

では、なぜ3月が桃の節句と呼ばれたのか?
それは中国では古くから、桃は魔を祓う、神聖な植物と考えられていたからです。3月3日に摘んだ桃の花びらを酒につけた「桃花酒」を飲むと、若さと健康を保てるという言い伝えもあったそう。ひな祭りが桃の咲く頃に行われることもあり、いつしか女の子を守ってくれる植物として信じられ、「桃の節句」と呼ばれるようになりました。

古くなったひな人形は、どうしたらいい?

美しいひな人形たちも、大人になると忙しくて飾らなくなったり、結婚後は実家に置いていたりと色々な状況があります。
年月が経ち古くなったひな人形を修理したい場合は、購入した人形屋さんや専門店へ相談されるのが好ましいですが、どうしても処分しなければならない方には、人形供養をおすすめします。

・お寺や神社で行う場合

読経をしてもらい、お焚き上げ(焼納)を行います。その際に出た一部の灰を、人形塚などに納めます

・葬儀場で行う場合

読経のみでお焚き上げはせずに、産業廃棄物として処理されます。葬儀場では供養の立ち会いができないケースが多いため、注意が必要です

※伝統行事用のひな人形や五月人形、人形ケース・飾りなどは、受け付けていない場合もあります。供養される場所によって方法は異なるため、事前に確認してみましょう

感謝を込めて祝おう

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日本人は、古くから大切にしていた何かを処分する際、むやみに捨てにくいと感じることがあります。それは年月を共にしてきた物に、命や魂がこもると信じる、私たちならではの考え方なのかもしれません。
ひな祭りにも、我が子の成長と幸福を祈る、親心が込められています。厄払いのしきたりだけではなく、愛情や感謝を込めて飾ると、より一層、身近なものに感じられるのではないでしょうか。
華やかな桃の節句を楽しみ、ひな人形を閉まったら、やがて訪れる春のお彼岸へ向けて、気持ちを切り替えていきたいものですね。

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