ヤシロ 終活手帖
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お盆の帰省で確認しておきたい3つのこと

年に一度、お盆にお墓をきれいに掃除し、手を合わせるひととき。先祖や亡くなった家族に想いを馳せるこの時期は、ふだんは遠ざけがちな「お墓や供養、そしてこれからのこと」に、誰もが自然と向き合える特別なタイミングです。

とはいえ「うちはまだ大丈夫」と思っていたり、親子で話してもなんとなくあいまいにしてしまったりすることはありませんか。
その優しさや遠慮から、いざというときに家族が確認したいことが残る場合もあります。

「うちは普段からよく話しているから大丈夫」――そう思っているご家族にこそ知ってほしい、親子間の“意外な認識の差”と、お墓参りの機会を活かした「自然に話し合うためのきっかけ」をお届けします。

【1】「言ったつもり」「聞いたつもり」に生まれる認識差

家の補修やリフォームについて話し合うイラスト

「うちは普段からよく話しているし、お互いのことは分かっている」。そう思っているご家族でも、終活については、少しずつ認識に差が生まれている場合があります。

実際に、親子間の「終活」に対する認識の差を示す調査データがあります。シニア向け女性誌「ハルメク」の社内シンクタンクである生きかた上手研究所の調査では、親本人の立場で「子どもと終活の話をしたことがある」と答えた人は42%でした。一方、子どもの立場で「親と終活の話をしたことがある」と答えた人は31%にとどまっています。

つまり、親は伝えたつもりでも、子どもとは十分に共有できていない可能性がうかがえます。
また同調査では、子どもが親に望む終活の1位が「金融口座・金融商品の整理」である一方、親本人が実施した終活の1位は「年賀状じまい」とされています。こうした結果からも、親が「準備している」と思っていることと、子どもが「準備しておいてほしい」と感じていることには、違いがあることがうかがえます。
出典:ハルメク 生きかた上手研究所「終活に関する意識と実態調査」

終活の話は、いきなり本題に入ると話題にしづらいと感じるものです。親にとっては「まだ先のこと」かもしれませんし、子どもにとっては、踏み込んだ話をしているようで少し遠慮してしまうこともあります。
だからこそ、お墓参りやお盆のように「家族でこれからの供養や生き方」を自然と意識できるタイミングを借りて、無理のない範囲から確認しておきたいところです。

この記事では、親子間で特に認識の差が生まれやすい葬儀、お墓・供養、片付け・生前整理の3つのテーマについて、思いを共有するためのヒントを紹介します。

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【2】葬儀 「小さくていいよ」の中身を少し具体的に

家財道具や想い出の品の整理イラスト

「葬儀は小さくていいよ」「家族葬でいいよ」「簡単でいいよ」。親世代が家族に負担をかけまいとして、こうした言葉を口にすることがあります。
その気遣いはありがたいものです。一方で、「小さく」の定義があいまいなままだと、家族が具体的に確認したい点が残ることがあります。

たとえば、「小さく」とはどこまでの親族を呼ぶことなのか。宗派やお寺との関係はどうするのか。親は「簡単でいい」と伝えたつもりでも、子ども側には「どこまで決めておけばよいのか」「親族とはどのように共有すればよいのか」と確認したい点が残ります。

お互いのためにも、「小さく」「簡単に」という言葉だけで終わらせず、できる範囲でもう少し具体的に伝えたり、聞いたりしておくようにしましょう。

確認しておきたい葬儀のこと
一度にすべてを決める必要はありません。まずは優先度の高いものから、少しずつ具体的にしていきましょう。

• 「呼ぶ人」と「知らせる人」の範囲(親戚、友人、ご近所など、どこまで声をかけるのか)
• 希望する見送り方・控えたいこと(葬儀の形や宗派のこだわりなど)
• 連絡先リスト(いざというとき、誰に知らせればよいか)

もし事前に葬儀社などの資料を取り寄せていたり、事前相談していたりする場合は、資料の保管場所や葬儀社名を共有しておくとスムーズです。

会話のきっかけ例
葬儀の話は、いきなり本題から始めるよりも、お盆の会話の流れの中で、関連する話題から少しずつ確認すると話しやすくなります。

1.お墓参りのタイミングで「お寺・付き合い」から話を持ち出す
お墓参りの帰り道に、「今年も無事に来られてよかったね。うちのお寺との付き合いって、普段からあるの?」など、まずは事実確認から始めると話しやすくなります。

2.テレビや身近な話題をきっかけにする
家族葬やお別れ会などの話題が出た時に、「最近はこういう形も多いみたいだけど、どう感じる?」と聞いてみると、本人の考えを自然に知るきっかけになります。

3.親族の連絡先を確認する流れで聞く
「もしもの時、最初に知らせる親戚は誰にすればいい?」など、連絡先という実務に絞って聞くと、話を始めやすくなります。

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【3】お墓・供養 「自由にしていいよ」の受け止め方を共有する

永代供養や墓じまいの相談金イラスト

「お墓は任せるよ」「管理が大変なら墓じまいを考えてもいいよ」。子どもに負担をかけたくないという親心から出る言葉ですが、子世代にとっては、「そのまま受け止めてよいのか」「親族とはどう共有するのか」と、確認したい点が残ることがあります。

お墓は、本人・家族だけでなく、親族や地域にも関わるテーマです。誰が守るのか、費用はどうするのかがあいまいなままだと、いざという時に、家族だけでは判断しにくいこともあります。

お盆のお墓参りは、今のお墓を一緒に見つめなおす自然なきっかけになります。

確認しておきたいお墓のこと
• 今のお墓を今後どうするのか(継承、墓じまい、改葬、永代供養など)
• 管理や費用の現状(年間管理費の支払いやお寺との付き合い方)
• 親族への配慮(お墓への特別な思い入れやルールがないか)

会話のきっかけ例
親子でお墓の掃除を終え、手を合わせた後は、お墓について自然に話しやすいタイミングです。
たとえば、「このお墓はいつ頃からあるの?」「最近、『墓じまい』や『永代供養』という言葉を聞くけど、うちの場合はどう考えておくといいかな?」と、お墓の歴史や最近の選択肢に触れながら聞くと、親の思いも共有しやすくなります。

「子どもに負担をかけたくない」という思いから、早めに墓じまいを検討される方もいます。
ヤシロでは、お墓じまいについてのご相談を受け付けています。

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【4】片付け・生前整理
 「片付けておいて」の前に、
残したいものを確認する

金融口座や契約の整理イラスト

「そのうち片付けるよ」「大事なものはしまってあるよ」。そう聞いていても、いざというときに「どれが本当に大切なものなのか」「どれを整理してよいものなのか」が判断しづらいことがあります。

生前整理で大切なのは、単にモノを捨てることではなく、親の思い出や意思を尊重しながら、残すもの、譲るもの、手放すものに仕分けることです。
特に、写真や趣味の道具、記念品などは、家族にとって価値がわかりにくいことも多く、本人の思いを聞いておくと整理しやすくなります。

また、親にとっても、自分だけで整理するには手間や体力が必要になることもあります。
だからこそ、家族が集まる時に「何を残したいか」の意思を確認しておくことで、あとの負担が軽くなります。

確認しておきたい片付けのこと
家全体を一度に片付けようとせず、まずは「場所」「モノ」を絞って進めましょう。
• 残しておきたい「思い出の品」(写真や手紙、趣味のコレクションなど)
• 貴重品や書類の保管場所(通帳、有価証券、登記簿謄本など、いざという時に必要なもの)
• 片付けに人手があると助かる場所(納戸や押し入れ、実家の2階など)

会話のきっかけ例
片付けを進める前に、まずは親の負担を気遣ったり、思い出の品に関心を持ったりすると、自然と話しやすくなります。
たとえば、「上の棚の整理、手が届きにくくない? いるうちに手伝おうか」「昔のアルバムはどこにある? 残しておきたいものがあれば教えてね」といった声かけから始める方法があります。

片付けを進めることだけを目的にせず、「手伝う」「大切なものを確認しながら進める」という協力のスタンスをとることで、前向きに話しやすくなります。

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【5】まとめ 言葉にしにくいことは、書いて残すだけでも家族の助けになる

葬儀・ペット葬について話し合うイラスト

終活の話は、一度の帰省ですべて決めなくても構いません。大切なのは、親子の認識や思い込みの差を少しずつ共有していくことです。

もし面と向かって言葉で伝えにくい場合は、希望をエンディングノートやメモに残しておくだけでも、家族があとから確認しやすくなります。

お盆をきっかけに、まずできること
• 日常の会話の中で、1つでも話をしてみる
• 希望やいざという時の連絡先をメモに残しておく
• エンディングノートを実家に1冊置いておく

すぐに答えを出す必要はありません。少しずつ情報を整理していくだけでも大きな一歩になります。

情報整理でお困りのことや、専門的なアドバイスが必要な場合は、ヤシロの相談窓口へお気軽にご相談ください。みなさまの終活を応援しています。

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