葬送供養のあれこれ~プロが教える豆知識~

エンディングノートの書き方

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終活の一つとして、定番となっている「エンディングノート」
最近では、ご自分の終末期に備えての情報だけではなく、自分史や資産の管理ができるものなど、いろいろなタイプが登場しています。
しかし、多くの項目が並んでいるため、何をどう進めればよいのか、書き方がわからないという声も聞きます。また、情報がバラバラだと、ご家族が見たときに、混乱してしまうかもしれません。そのためには、書きたいテーマを決めたり、ポイントとなる内容を絞ったりする必要があります。

今回は、エンディングノートについて、どんな内容を書けばよいのか、書き方や注意点などについて、ご紹介します。

書き方のポイントとは

エンディングノートには、特に決まった書き方はありません
そのため、自由な形式で書くことができます。

ここでは、書き始めるにあたっての、大切なポイントをみてみましょう。

【書きたい項目と伝えるべき情報】

まずは、“ご自分が書きたいこと”と、“ご家族が知らないと困ること”から、始めてみましょう。例えば、「お墓のことが心配だから、これだけは伝えておこう」といった自分の不安材料を、書きだすことも一つです。また、ご自分が契約している携帯電話や公共料金の詳細などは、すぐにご家族が解約できるように、記しておきましょう。
ご自分の希望(思い)と、現実的な問題(情報)を、整理することが大切です。

【全て書かなくてもよい】

最初から全てを完璧に埋める必要はありません。書きたいテーマの、書ける部分だけでもかまいません。残っている空欄は、後日、書けるタイミングで進めていきます。続けることがストレスにならないためにも、できる範囲で始めてみましょう。
また、該当しない項目には、「なし」や「×」を、はっきりと書くこともポイントです。空欄のままだと、ご家族が見たときに、まだ書いている途中だったのかと、疑問に思われる場合があるからです。いずれも無理をしないことが、大切です。

【定期的な見直しを】

エンディングノートは、何度でも書きなおせます
書くときの筆記用具は、鉛筆でもボールペンでもかまいません。パソコンで作業するケースもあるでしょう。いずれも情報を書き足したり、変更したりする際は、最新のものに日付を入れておきます。あとで見直したときに、ご自分でも忘れないようにするためです。
ただ、自由に書きなおせるため、誰かに勝手に消されたり、上書きされたりといった心配をしてしまいますよね。しかし、エンディングノートには法的拘束力がありません。消されると困るような事柄については、別途、遺言書をご用意されることをおすすめします。
書いた時点の内容が最後ではなく、気持ちや環境などに変化があれば、その都度、内容を見なおしましょう。最新の状態を保つことで、よりご自分の気持ちに寄りそったノートになるのではないでしょうか。

エンディングノートに書く内容

ノートの書き方に決まりはありませんが、内容には定番とされるものがあります。
では、実際に、何について書けばよいのでしょうか。

ここでは、代表的なテーマについて、ご紹介します。

【ご自分や身の回りのこと】

ご自分の氏名と生年月日や血液型、住所、本籍地などの基本情報を書いておきます。
現在のご家族やご兄弟、友人や知人の一覧などの連絡先も、埋めておきましょう。ご自分の最期に会いたい人なども、できるだけ書いておきます。
その次に、運転免許証などの個人情報、公共料金、携帯電話の契約内容などの詳細を、記載しておきましょう。
また、ペットがいる場合は、かかりつけ医や、好きなフードなどを書いておきます。ご自分の死後、他のご家族にお世話してもらえるのかも含めて、まとめておきましょう。

〈その他の記載例〉
学歴、職歴、資格、趣味・特技、家系図、健康保険証、マイナンバー、パソコンのログイン情報、利用しているウェブサイト・SNSの会員情報など

【資産について】

資産についてのイメージの画像

銀行名や口座番号、公共料金やクレジットカード、年金などに関する情報を書いておきます。
その他にも、有価証券や貸金庫、不動産や遺言書の有無なども伝えておきましょう。
こうした情報は、ご家族であっても知らないケースが多く、解約手続きなどで困ったという体験談も多く聞かれます。
ただし、注意したいのが、ノートを紛失・盗難された場合です。暗証番号や印鑑の保管場所などは書かずに、最低限の情報だけで、伝えるようにしてください。ノートを分けたり、保管場所のヒントだけをノートに残したり、工夫しましょう。
なお、エンディングノートには、法的拘束力がありません。財産の分配など相続については、遺言書に書く方が良いでしょう。

〈その他の記載例〉
預貯金、ネットバンキングの利用状況、借金や負債の有無など

【医療や介護】

ご自分が倒れたときに備えて、告知や延命処置、介護について書きます。
病名の告知や延命処置については、意識がない場合、治療方針を誰に決めてもらうのかなど、死後の臓器提供の有無も含めて、考えてみましょう。
病名の告知や延命処置については、意識がない場合、治療方針を誰に決めてもらうのかなど、死後の臓器提供の有無も含めて、考えてみましょう。

〈その他の記載例〉
かかりつけ医の情報、アレルギーの有無、常備薬の有無など

【ご葬儀とお墓】

希望するご葬儀の規模や、家族葬や一般葬など、どのようなご葬儀を望んでいるのかを、書きましょう。
またお墓については、菩提寺の有無や宗派、契約しているお墓について記します。希望する納骨方法や、墓地の使用権者、お墓の承継者も書いておきます。
最近では、永代供養を考えて、墓じまいをされるケースも多いです。ご家族や親族に理解してもらえるか不安な方は、菩提寺や霊園などに相談した上で、記入しましょう。

〈その他の記載例〉
希望する遺影の有無、喪主を務めてほしい方、ご葬儀に参列してほしい方、など

 
どのテーマもとても大切で、忘れずに伝えたいものばかりです。
一度に全てのページを書く必要はありません。悩んだり困ったりしたら、周りに相談しながら、ご自分のペースで進めてくださいね。

まずは気軽に始めよう

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エンディングノートを買ったものの、うまく文章にできずに、途中で書くのをやめてしまう例もあるようです。書き方などにこだわりすぎると、なかなか先に進めませんよね。エンディングノートは何度でも書き直せるため、まずは今のご自分の気持ちを書くことから、始めてみませんか。

ヤシロでは、実用的なエンディングノートの書き方や、「終活」をテーマにしたセミナーを、随時開催しております。同時に、墓じまいについてのセミナーも開催しております。
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